まずは両親へあいさつ

父親

報告の仕方

現在の日本国内での結婚は、日本国憲法の第24条に定められる「婚姻は、両性の同意にのみ基づいて成立し」という言葉に示されるように、男女が互いに納得すればそれだけでできるものとされています。

しかしながら日本において、夫婦になるというはそれぞれの「家」同士の結びつきと考える思想がまだまだ根強く残っており、いくら二人で決めた結婚とはいえ、きちんとした手順を踏む場合にはお互いの両親や両家の親類の人に対しての挨拶や報告をしなくてはいけないこととなっています。

婚約の報告や式の日取りの連絡をするときには、電話やメールなどで簡単に済ませるのではなく、お互いの両親や親類を交えた顔合わせの席を設けることが常識です。

通常結婚の場合、女性がそれまで暮らしてきた実家の籍から抜け男性側の籍に入ることになるので、これからお世話になるという意味を込めてしっかりとした挨拶をするべきでしょう。

昔ながらの結婚の場面を描いたドラマなどをみてみると、きちんと背広を着た男性がまずは女性の実家に行き、そこで「お嬢さんをください」というようなお話をお父さんにするような場面がよく出てきます。

最近の男性は芯が弱くなったなんて批判を受けることもありますが、このような場面でびしっと決めることができれば、パートナーの女性ばかりでなく相手方の両親からもよい印象をもらえることでしょう。

夫婦になることを決め婚約となったなら、たとえ先に婚約指輪を渡していたような場合であってもひとまずおいておき、きちんと相手の家におじゃまして挨拶をしてから渡すようにしましょう。

報告する順番

なお一般的な常識では、結婚を決めた二人が報告をしていく順番は、お互いの両親、会社の上司、同僚の順番になっています。

お互いの両親についてもまずは男性が女性の実家のご両親に挨拶にゆき、その次に女性が男性の実家に挨拶にゆくという順番が通例です。

職場恋愛などでは周囲もなんとなくわかっていることとは思いますが、それでももしはっきり婚姻が決まったなら、先に上司に正式な報告をするようにしましょう。

同年代の友人でもある同僚に先に話したいという気持もわかりますが、先に同僚に話したあとで上司の耳に間接的に入ってしまうと、その後の仕事に影響が出てしまいます。

大切なのは「どうせお互いの両親は知っていることだし、改めて挨拶なんて堅苦しいことはしなくてもいい」なんて軽く考えてしまわないことです。

お付き合いが長くお互いの家にしょっちゅう遊びに行っているようなカップルも、やはりきちんとした挨拶はしておくべきです。

親しき仲にも礼儀ありで、ふだん仲がよい人ほどこのような場ではきちんとけじめのある行動をしておきたいところです。